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医療業における労務管理

医療業における業界動向
医療業は、高齢化の進展に伴う医療需要の増加、医療費抑制政策、医師・看護師不足、働き方改革への対応など、多様な変化に直面しています。特に、24時間・365日の医療提供体制を維持するため、夜勤や不規則なシフト勤務が多く、長時間労働が問題視される傾向にあります。また、医療現場特有の人間関係やハラスメント問題も顕在化しています。
医療業にて発生しやすい労務トラブル
- 長時間労働・残業代未払い: 医療従事者の長時間労働が常態化しやすく、特に医師については「宿日直許可」の運用や「特定地域医療提供体制確保促進事業」における特例措置など、複雑な労働時間管理が求められます。
- 休憩時間の未取得・不足: 業務の特性上、休憩時間を十分に取れない、あるいは休憩時間中も実質的に業務を行っているなど、休憩に関するトラブルが多く発生します。
- ハラスメント: 閉鎖的な空間での人間関係や職務上の上下関係から、パワーハラスメントやいじめ、セクシャルハラスメントなどの問題が発生しやすいです。また、患者やその家族からのハラスメント(カスタマーハラスメント)も問題となります。
- 有給休暇の取得: 人手不足や業務の特性上、有給休暇の取得が困難であると感じる従業員が多く、取得率が低い傾向にあります。
- 労災事故: 注射針による穿刺事故、感染症の罹患、腰痛など、医療従事者特有の労災事故が発生するリスクがあります。
- 秘密保持義務違反: 患者情報や医療に関する機密情報の漏洩は、重大なトラブルにつながる可能性があります。
労務トラブルを防止するための対応策
- 徹底した労働時間管理: 勤怠管理システムを導入し、従業員の出退勤時間を正確に記録・管理しましょう。特に、医師の労働時間管理については、国のガイドラインに基づいた適切な対応が求められます。
- ハラスメント対策の徹底: ハラスメントに関する研修を実施し、従業員の意識向上を図りましょう。相談窓口を設置し、迅速かつ適切な対応ができる体制を整えることも重要です。患者・家族からのハラスメントについても対応マニュアルを整備しましょう。
- 有給休暇の取得促進: 計画的付与制度の活用や、業務の効率化・人員配置の見直しなどにより、有給休暇が取得しやすい環境を整備しましょう。
- 安全衛生管理の強化: 労災事故防止のため、定期的な安全点検や危険箇所の改善、安全衛生教育の実施を徹底しましょう。感染症対策やメンタルヘルス対策も重要です。
- 就業規則の整備と周知: 労働時間、賃金、休日、ハラスメント、秘密保持義務などに関する規定を明確にし、従業員に周知徹底することでトラブルを未然に防ぎます。
- 医師の働き方改革への対応: 2024年4月からの医師の働き方改革に備え、労働時間の上限規制、追加的健康確保措置など、適切な準備と対応を進めましょう。
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