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「令和6年度雇用均等基本調査」結果
厚生労働省から、「令和6年度雇用均等基本調査」の結果が公表されました。
「雇用均等基本調査」は、男女の均等な取扱いや仕事と家庭の両立などに関する雇用管理の実態把握を目的に実施されています。
令和6年度は、全国の企業と事業所を対象に、令和6年10月1日現在における管理職等に占める女性割合や、育児休業制度の利用状況などについて、調査が行われました。
企業調査結果の主なポイント
女性管理職等を有する企業割合
係長相当職以上の女性管理職等を有する企業割合を役職別にみると、部長相当職ありの企業は14.6%(令和5年度12.1%)、課長相当職ありの企業は22.5%(同21.5%)、係長相当職ありの企業は24.8%(同23.9%)となっています。
規模別にみると、規模が大きくなるほど、各管理職の女性を有する企業割合が高くなる傾向にあります
管理職等に占める女性の割合
管理職等に占める女性の割合は、部長相当職では8.7%(令和5年度7.9%)、課長相当職では12.3%(同12.0%)、係長相当職では21.1%(同19.5%)となっています。
規模別にみると、いずれの管理職等の割合においても10~29人規模が最も高くなっています。
カスタマーハラスメント対策の取り組み
カスタマーハラスメント対策の取組について「一定の取組をしている」企業割合は1%、「今後取組を検討している」企業割合は36.2%、「取り組んでいない」企業割合は 33.7%でした。
規模別にみると、企業規模が大きいほど取り組んでいる企業割合が高くなっています。
就活ハラスメント対策の取り組み
就職活動中やインターンシップ中の学生・求職者へのハラスメント対策の取組について「一定の取組をしている」企業割合は24.7%、「今後取組を検討している」企業割合は30.6%、「取り組んでいない」企業割合は44.6%でした。
規模別にみると、企業規模が大きいほど取り組んでいる企業割合が高くなっています。
取引先の労働者やフリーランス等自社の労働者以外の者へのハラスメント対策の取り組み
取引先の労働者やフリーランス等自社の労働者以外の者へのハラスメント対策の取組について「一定の取組をしている」企業割合は1%、「今後取組を検討している」企業割合は32.5%、「取り組んでいない」企業割合は41.4%でした。
規模別にみると、企業規模が大きいほど取り組んでいる企業割合が高くなっています。
令和8年4月以降、従業員数101人以上の企業に女性管理職比率の公表が義務付けられます。また、6月の法改正により、カスハラ対策、就活ハラスメント対策も企業の義務となりました。今回の調査結果を今後の取り組みの参考になさってください。
事業所調査結果の主なポイント
- 令和4年10月1日から令和5年9月30日までの1年間に在職中に出産した女性のうち、令和6年10月1日までに育児休業を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む。)の割合は86.6%(令和5年度84.1%)、令和4年10月1日から令和5年9月30日までの1年間に配偶者が出産した男性のうち、令和6年10月1日までに育児休業(産後パパ育休を含む。)を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む。)の割合は40.5%(同30.1%)でした。男性の育児休業取得者の割合は40.5%で、前回調査(令和5年度30.1%)より10.4ポイント上昇し、育児休業を開始した者のうち産後パパ育休を取得した者の割合は、60.6%でした。
- 育児のための所定労働時間の短縮措置等において、導入割合の多い措置の最長利用可能期間の状況は、「短時間勤務制度」については、「3歳未満」が最も高く5%(令和5年度34.3%)、次いで「小学校卒業以降も利用可能」が25.2%(同29.2%)、「小学校就学の始期に達するまで及び小学校入学以降も対象」としている事業所割合は59.2%(同59.6%)となっています。
その他、介護休業や介護休暇の利用状況などについての調査結果も含まれています。仕事と育児又は介護の両立支援に関する取り組みを検討する際にお役立てください。
参考リンク