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企業型DCでの商品選びの基本。基準価額は高いほうがいい?低いほうが有利?

年末年始は掛金や商品の見直しをする方が多いのではないでしょうか。

そんな時、こんな迷いはありませんか。

「商品Aは基準価額が2万円、商品B1.5万円。安定している商品Aがいいのか、これから伸びていくことを考えて商品Bがいいのか…」

企業型DCの商品選びでは、スーパーでの買物とは違います。必ずしも「安い=お得」ではありません。選択する商品(投資信託)は基準価額の「高い・安い」は、ファンドの良し悪しや将来の利益とは関係がないと言えます。

そこで本日は、商品選びの3つのポイントをお伝えします。

1. 基準価額とは何か。「高いか、安いか」で価値が決まらない理由

まず基準価額が決まる仕組みと、価格差が生まれる背景をお伝えします。
基準価額の高い低いは投資の有利・不利には一切影響しないのでご安心下さい。

基準価額は「過去の実績」

基準価額とは投資信託の「1万口あたりの値段」で、以下の計算式で毎日算出されます。
簡単に言うと投資家から集めたお金(純資産)を発行したチケット枚数(口数)で割った数字です。
基準価額 = 純資産総額 / 総口数 × 10,000
※一部の商品では1口あたりで算出する場合もあります。

基準価格に差が生まれる2つの理由

次に商品ごとに価格差が出る理由を考えてみます。
運用期間の長さ: 商品の多くは1万円からスタートします。10年や20年前等に設定された商品は、長く運用された分だけ価値が上がり、基準価額が高くなっている傾向があります。
過去の運用実績と「再投資」: 運用が順調で、利益が出るたびに分配金として出さず、再投資(複利運用)し続けた場合、その分が基準価額に積み上がります。

特に企業型DC制度では分配金は支払われず、自動的に「再投資」される仕組みが一般的です。利益が雪だるま式に内部で増えていくため、自然と運用期間の長い、成績優秀な商品ほど基準価額が高くなります。
つまり、基準価額が高いことは「運用期間が長く、成績が優秀である証拠」にはなりますが、「今から買う人にとって割高」でも、「これから上がらない」でもありません。

2. 「基準価格が低いと口数多く買えるから有利」は誤解

商品選びに慣れない間は基準価額に関する「よくある誤解」を紹介します。

基準価額が高いファンドは天井でこれ以上はあがりにくい
3万円のファンドはもう高すぎると考えるのは間違いです。企業の株価には割高・割安の指標(PERなど)がありますが、投資信託の基準価額に「天井」はありません。
例えば下記はいずれも利益率は同じ、「価格が高いから成長余地がない」という物理的な限界は存在しません。
3万円のファンドが4万円になる(約33%上昇)
1万円のファンドが1万3,333円になる(約33%上昇)

基準価額が低い商品は、たくさん買えるからお得!
基準価格が安い商品なら、同じ金額でたくさんの口数が買える。だからお得だ!というのも大きな誤解です。「たくさんの口数を持っている=利益が増える」わけではありません。
下記を見れば、手元に1万円の投資資金がある場合の比較を見ると分かる通り、口数が多くても少なくても、最終的な利益額は同じです。

比較項目 Aファンド(基準価額:1万円) Bファンド(基準価額:2万円)
購入できる口数 10,000口 5,000口
翌日の値動き +10% 上昇 +10% 上昇
翌日の基準価額 11,000円 22,000円
評価額(資産価値) 11,000円 11,000円
利益 +1,000円

+1,000円

3. 基準価額は気にしすぎない。商品選びで大事な重要な3つのポイント

基準価額を気にしすぎず、商品選びで失敗しないために、必ずチェックすべき3つの指標をご紹介します。

商品の規模と信頼性を示す「純資産総額」
まず「純資産総額」(商品の規模)を確認しましょう。これが順調に増えていることは、投資家からの支持があり運用が安定していることを示しています。
極端に少ない(数億円以下など)場合や、減り続けている場合は「繰上償還(強制終了)」のリスクがあります。

実質的な成果を示すトータルリターン
「基準価額がいくらか」ではなく、「一定期間で何%増えたか(トータルリターン)」を確認しましょう。比較する際は、同じカテゴリー(例:「海外株式型」「国内株式型」同士)毎でするのが一般的です。

長期的な運用成果に影響する「信託報酬」
最も重要なのが「信託報酬(運営管理手数料)」です。これは保有期間中ずっと引かれ続ける手数料です。企業型DCのような長期投資では、1%のコスト差が20年後に200万円の差になります。一般的に低コストの商品を選択することが望まれています。

4. 「積立投資」が最適といわれる理由

企業型DCは毎月一定額を買い続ける「定額積立」の仕組みです。この仕組みでは、自然と「ドル・コスト平均法」を実践することになります。
基準価額が高い月: 購入口数が減る(高値つかみを防ぐ)
基準価額が低い月: 購入口数が増える(同じ金額で多く仕込める)

企業型DCは「定期積立」の仕組みを活用して、分散投資、長期運用をしていくので、長い目で見ると「平均購入単価を平準化」していくことができます。先述の通り、一時点での口数の多さは利益に直結しませんが、時間をかけて「安い時に多く買う」ことを継続すると、結果的に高値つかみのリスクを抑え、運用効率を高める効果が期待できます。「今は高いから待とう」「下がったから買おう」とタイミングを計る必要はありません。企業型DCを選ぶ際は、現在の価格(基準価額)を見るのではなく、「コスト(信託報酬)」が安く、「実績(トータルリターン・純資産総額)」がしっかりしている商品を選ぶことが大切です。

 

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