4月から企業型確定拠出年金(企業型DC)に加入したという方も多いのではないでしょうか。加入時に最も頭を悩ます問題が「運用商品(弊社が取り扱うSBIのプランですと約40商品)の中からどれを選べば正解なのか」ということでしょう。
全ての人に共通の正答と言うのはないですし、具体的な商品をお勧めすることは法律でも禁じられていますのでお応えできませんが、利用者に選ばれている商品やその特長、それらを参考として一般的な判断基準をお伝えすることは可能です。
最終的には自己責任とはなりますが、今回の内容を参考に商品選定していただければ幸いです。もちろん、すでに加入されている方が商品の見直しをする上で参考にしていただくのも良いと思います。
目次
2026年最新 おすすめ商品4選
企業型DCで選択可能な商品は会社が導入したプランによって異なりますが、一般的に人気と実績のある商品銘柄はあります。
人気と実績のある商品銘柄の共通の特徴として「長期的な成長が期待されること(3~5年の成長率が安定して右肩上がり)」、「信託報酬が低いこと(いわゆる手数料が低いのでより利益を得やすい)」、「商品の中で、できるだけ分散して株もしくは債券を保有していること」
等が挙げられます。上記の条件を考慮して、参考となる商品の特徴や考え方について紹介します。これ以外に純資産額が高いこともプラスαで考慮しても良いと思います。
これから商品を選ぶ方や、現在の商品を見直したい方は、ご自身の会社のラインナップに該当する商品があるか確認してみてください。
また下記の動画でも各商品の特徴を紹介しているので参照下さい。
投資信託商品で悩んだら見ろ!考え方や人気商品がこれで分かる!

① 全世界株式(オール・カントリー)「世界中の企業に分散投資」
全世界株式(オール・カントリー)は、通常「オルカン」と呼ばれています。その名の通り日本を含む先進国や新興国の株式市場全体に投資するインデックスファンドです。
この商品一つで世界中の数千社に分散投資が完了するため、国際分散投資を手軽に実現できます。特定の国や地域への集中リスクを避けながら、世界経済全体の成長の恩恵を受けることが期待できます。投資の最重要の要素が「分散」です。これを全世界レベルで、この商品1つで実現しています。手間をかけずに資産形成の王道をまずは取ってみる場合は適しています。
② 米国株式(S&P500)「米国トップ企業に集中投資」
米国株式(S&P500)は、米国の代表的な株価指数であるS&P500に連動するインデックスファンドです。アップルやマイクロソフトなど、世界的に有名な大企業を構成銘柄とし、近年の投資市場で非常に高いパフォーマンスを記録しています。
世界経済の中心である米国の成長力を最大限に享受したい場合に有力な選択肢となります。
留意点は分散しているとはいえ、投資先が米国に集中していることです。米国経済の動向に資産全体が大きく左右されるリスクも考慮しないといけません。
③ バランス型ファンド|株式と債券に「分散」して低リスクで安定的なリターン
バランス型ファンドは、①や②があくまで「株式」の分散であったのに対し、国内外の株式や債券など、値動きの異なる複数の資産を一つのパッケージにした商品です。
予め決められた比率で資産が組み入れられており、定期的な資産配分の調整(リバランス)も自動で行われます。(例:株式20と書いてあったら、株式20%、債券80%など)
一般的に株式がハイリスク・ハイリターン、債券がローリスク・ローリターンと言われているので資産全体を株式と債券に分けて持つことが多いです。こういうバランスを自分で配分するのが面倒、あるいは難しいと考える方に適しています。また、大きな価格変動を避けたいという場合でもご利用いただくと良いでしょう。
留意点として、信託報酬(いわゆる手数料)は株式インデックスファンドより高くなる傾向があります。
④ 元本確保型(定期預金など)|資産を減らしたくない方はこれ
元本確保型商品は、その名の通り満期まで保有すれば元本が保証される商品で、主に定期預金や保険商品が該当します。
運用による資産の目減りリスクがないため、安全性を最優先したい場合に選択されます。
特に、年金の受給開始が数年後に迫っている50代後半以降の方で、これ以上資産をリスクに晒したくない場合に有効です。
留意点として、リターン(利益)はほとんど期待できず、物価上昇(インフレ)によって資産の「実質的な価値」は下がってしまう可能性を考慮しておく必要があります。
今回は具体的商品名に触れることが出来ないため、特徴でご紹介しましたが加入されていえるプランによっては、加入者サイトに「掛金増加額上位商品(対前月)」というランキングが出る場合があるので、その人気商品をまずは選んでおくというのも良いと思います。ちなみに①や②は常に上位にランキングされています。
企業型DCで失敗しない商品選びのポイント
企業型DCの運用成果は、どの商品を選ぶかによって大きく変わります。とは言え、弊社が取り扱うSBIの「いろどりプラン」ですと約40商品あるますので、各個人にあった適切な商品を選択することは案外難しいです。
積立年数や金額は元より、どれだけリスクをとってでも増やしたいか、目標金額、運用時の経済環境など、様々な要因が絡むからです。
そこでここでは将来の資産を最大化するために、商品選びで注目して欲しいポイントを3つ挙げて行きます。
また下記の動画でも、商品選びの際の留意点を解説していますので参照下さい。

① 信託報酬(手数料)が低い商品を選ぶ。
信託報酬は、いわゆる手数料です。投資信託の保有期間中、継続的に発生する運用管理費用で、日々の基準価額から差し引かれるため、意識しにくいコストです。ところが企業型DCは長期運用ですので、リターンに絶大な影響を与えます。例えば年率1%の信託報酬の差が30年後には数百万円の差になることもあるので注意が必要です。
特に先ほどご紹介した「オルカン」や「S&P500」といったインデックスファンドは同じ指数に連動するので運用成績に大きな差は生まれないため、信託報酬が低いものを選ぶことが極めて重要です。
具体的な目安は年率0.2%以下、迷った時でもその差が0.1%でも大きな差を生むのでチェックしましょう。(今回は深くは触れませんが、積極運用をして大きなリターンを目指すアクティブ運用の商品はこの信託報酬が高めです。選ぶ際は手数料部分も含めて検討下さい。)
② 迷ったらインデックスファンドを中心に選ぶ。
投資信託には、日経平均株価などの市場平均(インデックス)に連動することを目指す「インデックスファンド」と、市場平均を上回るリターンを目指す「アクティブファンド」があります。アクティブファンドは大きなリターンが期待できる可能性がある一方、信託報酬が高く、長期的にインデックスファンドの成績を上回るものは少ないとも言われています。
そのため企業型DCのような長期の資産形成では、低コストで市場全体の成長を享受できるインデックスファンドを運用の中心に据えるのが王道です。初期段階で迷った時は、王道を選んでも良いかと思います。
ただ、あくまで一般論なのでアクティブファンドもそれなりに人気があります。先ほど触れた、選ばれている商品ランキングでも上位に入ることもありますから、運用に慣れてきて見直しをする際は検討のひとつにいれても良いかもしれません。
③ 純資産額が多い・増えているファンドを選ぶ
純資産額は、その投資信託の資金総額のことです。つまり純資産額が大きく、かつ継続的に増加しているファンドは、多くの投資家から支持され、資金が流入していることを意味します。規模が大きいと、効率的で安定した運用が期待できるので安心感があります。
逆に純資産総額が少ない、或いはあるいは減少し続けているファンドは運用が不安定になったり、繰上償還のリスクが高まったりする可能性があります。少なくとも20億円以上あり、右肩上がりに増えていることが一つの目安となります。
まとめ
4月は年度初めであることが多かったり、新入社員が増える時期なので企業型DCを導入する企業が多くいます。
この制度の最大の特徴は、資産運用が各加入者に委ねられえているということです。そのため各加入者が自分で投資する商品選びをする必要がある点が、導入のハードルとなっている場合があります。
ただ、そこまで不安に思う必要はなく、商品の大まかな特長を掴み、多くの方が選択している「王道」を追随することで、まずはスタートすることが出来ます。むしろ長期投資の世界では、最も安全な道を往く、あるいは「王道」を突き進むことが成功への鍵とも言えます。
次回は、年代別の商品選び、資産配分のお勧めを解説したいと思います。




